家の北側がだいぶコケに侵食されています。
食事やお菓子づくりで出た熱湯をかけることもありますが、そんな少々の湯をかければすむほど狭いエリアではありません。日中は暑いですが、涼しい屋内にこもっているのも飽きたし、運動不足にもなっています。空いた鉢を片付けに行ったある日の夕方、日陰で風も通る北側のコケをはがすという楽しみを見つけました。
このコケはどうやら「ゼニゴケ」という種類のようです。
見た目が不気味で、触るのヤだなとずっと思っていました。しかし、なぜか急に気にならなくなりました。このコケに覆われていることこそが、気に食わなくなったせいでしょうか。
土の茶色とコケの緑色では、コケの緑色のほうが明るい気がします。でも、通り道さえコケが生えているようになってしまうと、どうも雰囲気がよくありません。じめ~っとしているし、暗い感じがするのです。簡単に言うと、空気が嫌。
コケの再利用の方法を探して見ましたが、めぼしいものがありません。開いたサイトのまとめが、「コケを育てよう!」「コケをかわいがろう!」だったときには、時間を返せとさえ感じました。愛でるほど貴重じゃないのよ、毎年生えるんだもの。苔玉はかわいいけれど、やるなら都会のマンションの高層階にでも住んでない限り、わたしには愛で続ける理由が見つけられそうにありません。なお、個人的には、植物を燃えるゴミに出すのに抵抗があります。燃えるゴミの袋は有料です。お金払って葉やコケを捨てる……ムリ。最終処分は燃えるゴミという頭は残しつつ、良案もなく、とりあえずはがすことにしました。
シャベルでジャッジャッジャッとこすると、ある一点でめくりあがります。そこをそーっと引き上げて、ベリベリと剥がすのです。大きく剥がせると、うれしさがあります。下の土までたくさん持ち上がってしまうと、敗北感に包まれます。なにと戦っているんでしょう? 土は薄く、面積は広く! どのくらいの量をはがすという目標は立てず、「土は薄く! 面積は広く!」を目指して、ベリベリベリベリ。
土ごと剥がさずに済んだところは、土がだいぶ密になっているようです。これ、水しみるの? と思わずにはいられませんでした。なにか道具で表面に傷をつけたい、そんな地面です。
小山ができたところでやめました。そして、水分を飛ばすために黒マルチ(イチゴのを再利用)の上に広げました。コケの緑が上なのと、土の茶色が上なのと、どちらが効果的に水分を飛ばせるんだろうか? と迷いました。天気の心配はないので、どちらでもいいか。
重ならないようにだけ注意して、丸一日干したのが次の写真です。
まあまあしわしわで、軽くなっていました。やっぱり面倒くさいから、ある程度のところで堆肥山にザーッでしょうね。
熱湯をかけて枯らしたところはモノ自体は残っているので、目が良いと見えてしまいます。それが気になったので、こっちも剥がしちゃえ! とやってみました。が、やはり枯れているからか、上の写真のように大きな面では取れませんでした。ぽろぽろです。コケをはがすならはがす、枯らすなら枯らすで1つに決めるのがよさそうです。枯れたコケ剥がしは、楽しくなりませんでした。