花実みっけ

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手作り! ビニル温室③ 風で倒壊。小人さんA登場で、移動編

12月17日の夜は、風が吹き荒れました。18日の朝、ビニル温室は見るも無残な姿でした。とはいえ、材料は全部そこにあったので、合格です。

金属ではないトンカチだけ持ち出して、修理する気まんまんなハルハナのところに、小人さんAがやってきました。

小人さんAのいうことには、ここでは毎日壊れるから、大きなビニルハウスの横に組んである鉄管の場所に移動したらどうか。

なんだか引きそうにない気配がしたのと、手間が減るならまあいいかなと思ったのとで、提案に乗ることにしました。

竹の棒が邪魔になるので、抜いたり外したりしているところに、さっそく一悶着です。ハルハナの目的である、「鉢が割れないようにすること」を小人さんAは認識していません(正確には、忘れています)。鉢さえ移動すればいいと思っていました。なので、一段高くしている木材なども持って行ってもらうために、ちょっと頭を使いました。

鉢をどかしつつ移動させつつ、木材の移動の番が来ました。木材の下のブロックも移動です。移動先で、「おいまてその割られてないブロックどこから来た?」と一瞬思ったハルハナですが、流しました。まあまあいい感じに土台ができたので、鉢を並べました。

ではビニルをかけましょう。小人さんAがなんやらむにゃむにゃ寝言を並べました。1.85×5mのビニル1枚を鉄管に渡して、南北方向だけカバーしてるイメージです。わたしは思わず鼻で笑って言いそうになりました。「がっつり温室作ってた人間が、それにOK出すと本気で思ってるの?」。

ちょっとイラッとしたことは飲み込んで、わたしのイメージを伝えました。「この5mのをぐるっとまわして、もう1枚のを上に掛ける」。つまり、隣のビニルハウスのミニチュア版です。この言葉は通じたので、いざとやってみました。5mのでは、1辺と少し、足りませんでした。はい、このぐるっとアイディアは「捨て」です。次だ次!

「そっちのもう1枚のをちょうだい」と言ったあたりで、小人さんAが「つまらん」と言いたげな顔をし始めました。まず間違いなく、主導権をハルハナに握られたからです。「そっちのほうが大きいから」と促すと、こちらにビニルは渡してきましたが、何事かを呟くと、ふいっとどこかに行ってしまいました。

あ~、やっぱりね!

ここからは一人で作業です。イメージはあるし、材料もあるし、気を遣う相手もどっか行ったし、必要なものは全部そろっています。

思った通り、もう1枚のビニルでは、3方をカバーできました。鉄管の端っこを、竹の端っこを養生してたのと同じようにタオルなどで覆います。ビニルをかぶせて留めて回ます。あとの1辺と天井を5mのビニルでうまいことできたら、それでいい。

ここらへんで、わたしはちょっと休憩がしたくなりました。ティッシュがほしい! 玄関へ向かう途中、トントンと軽快に越えるはずの段差に何やら違和感があります。ここって躊躇するようなところだったっけ? 考えることしばし、気が付きました。一番下の段のブロックがなくなってることに。

「おいまてその割られてないブロックどこから来た?」のブロックの出所は、ここだったようです。すべての鉢をおろして、ブロックを元々の場所に戻し、ブロックの分、他の道具で高さを合わせて鉢を載せました。まったく、普段使いっぱなしやりっぱなしの人は、必要でそこにあるものと、なんとなくそこにあるものと、もはや誰も必要としていないのにそこにあるものとの区別が、できないようです。このブロックに関しては、「小人さんBがえっちらおっちら上り下りするための安定した足場」という、大事な役割があるのです。わたしはなくても大して問題ではありませんが、すぐに違和感を抱いたあたり、そうとうその恩恵に与っていたようです。小人さんAは自他の区別に独特さがあって、本人が意図をもって残しておいたであろうあれやそれの管理者が、本人の中でのみ別の誰かにされていることがあります。例えば、「魚のアラ」なんて、小人さんAしかどうこうするはずがないのに、「いつまで取っておくんだ?」と言うのを聞いた時は、「またか」と思いました。買い物を冷蔵庫に入れるときに「これがなければここに全部入るのになあ」と思った記憶が新しいので、イラッとしました。

少し時間は戻りますが、鉢の移動中、ハルハナのキキョウを「もういらないだろ」と小人さんAがのたまいました。「冬のキキョウはこうだよ。来年また花が咲くんだよ」と、かわしました(ちょっと痛い言葉でした。なにせほとんどが黒いビニルポットのままなので、粗末な扱いをしている自覚があるのです)。自分の物でなければ不用品は良く目立つそうですが、聞き方には細心の注意を払いましょう。小人さんAには一度、「嫌われる努力はもうやめたら?」と言ってみたいものです。今思えば、このときの返事としては、「軒下にあるお豆の苗はどうするの?」が正解でしたねえ(やり返すスタイルなので、おすすめはしません)……軒下のお豆は、土がカラッカラのまま放置されています。おっと愚痴がついつい……とめどなく出てくるんですよ……。

本題に戻って、ビニル温室です。鉄管が組まれているのは、ツル植物のためです。そのツル植物の幹があるので、温室の天井はただビニルをかければ済む話ではありません。5mのビニルを切る気もありません。そうなると、折り返してうまく水を流しつつ渡すしかありません。それはわたしにはかなり難しい……。

そういうわけで、とっても「やっつけ」感のあるビニル温室第2号が完成しました。お役御免となった第1号ビニル温室で役に立った、

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この抑える方法を生かすことができました。多少の風なら大丈夫!

5日程経ちましたが、なんだかんだ言って毎朝、多少のお世話をしています。そういうもの、そういうもの。

でもやっぱり次の冬は、小人さんBのビニルハウスに同居させたいです。小人さんBの冬モード移行スケジュールがわたしのより少し遅いので、それが一番のネックですね。どのくらい遅いかというと、この文を書いている12月23日現在、ビニルハウス内の温室を建設中です。同日の昼食中に手伝い要請が入り、ハルハナはお手伝い妖精になってきたところです。わたしにはのんびりしている時間がないんだ、まかせろ、さっさとやるぜ! このズレの期間がじれったいので、そこをどう乗り切るかが問題ですね。来年の秋までに考える。

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