わたしが「フェイジョアおいしい、フェイジョア大好き、フェイジョアおいしい!」と言いまくるせいか、家族はあんまり食べません。
「食べる?」と聞くと、9割五分「いい」と返ってきます。
唯一、小人さんBだけは、年のせいか、去年も一昨年も一昨々年もフェイジョアを食べているのに、きれい・さっぱり・すっきり忘れていて、ハルハナが食べていると「それなんだ?」と聞いてきます。セットで「あんまりうまげじゃねぇなぁ」ともくっつけてくるので、ケチモードのときは分ける気もしなくなりました。食べさせれば「うまいなこれ!」と言いますが、あの見た目がどうもよろしくないようですよ、フェイジョアさん。ねえフェイジョア、聞いてる⁈
ある日の食卓。フェイジョアやヨーグルト、みかん系のデザートは好きに食べる。
この日のハルハナのデザートは、フェイジョア。
小人さんB「なんだそれ」
ハルハナ「やんないよ!」(ケンカを売る)
小人さんB「あの木のだろ? うまげじゃねぇよなァ」(ケンカを買う)
ハルハナ「わたしの大好物だよ!」(黙れの意)
まったく、ひどい会話です。(ハルハナがね!)
いいかげん、覚えてほしいですね、フェイジョアはおいしいということを。
それともやっぱり、ハルハナ以外の家族はフェイジョアをおいしくないと思っているのでしょうか? それならそれではっきりそう言ってくれた方が、何にも気にせず良心の呵責も感じずにフェイジョアをひとりじめできるので、ありがたいんだけど。
さて、フェイジョア・ジェミニは、ハルハナの幸せスイッチを無条件で押してはくれません。美人鉢実生苗は香りを嗅いだだけで「うーはーーーーひゃーーーーーー!」だし、食べれば「ああ~ん、マジ超しあわせ! 最高! これがいい!」です。
ジェミニにも、ここまではできないかもしれませんが、近づくことはできると思うんです。
そこで、追熟は最低何日必要か? を探すことにしました。ハルハナのやることなので、ザックリです。紙袋に初日の日付を書いて、下からとればいいのさ!的な。
収穫3日目:すっぱめ。
収穫5日目:香りが十分しはじめるが、ビミョウ。
収穫7日目以降:芳香ただよう。おいしい!
収穫10日目ころから:甘ったるい香り。皮がやわらかくなって、スプーンで実を取るのに力加減が必要になる。
だいたいこんな感じでした。
結論:1週間もガマンしたら食べていいんじゃない?
さて、この研究中、「フェイジョアの緑の実はうまそうに見えない」と主張する小人さんBにも1つ、出しました。季節の食べ物は健康長寿に一番いいですからね。で、今年初めてのフェイジョアを食べた小人さんB、なんて言ったと思います?
「こないだのがうまかったな」ですよ!
天を仰いだハルハナは叫びました。「いつだよ「こないだ」!!」
家族が冷静にぼそっと言いました。「去年でしょ。」
ハルハナはうつむいて言いました。「去年は「こないだ」に含まないよ~……」
どうやら、フェイジョアの実を見てもそれがおいしい木の実だと覚えてないようですが、食べごろのフェイジョアを食べると「食べたことがある実で、その味をどう感じたか」まで思い出すようです。ついでに言うと、丸のままのフェイジョアの実を見ても「どこの木の果実か」がわかりませんが、粗末にするな(もぐな・拾って持ってきて)とハルハナが主張していることは覚えていますし、切って黄色い断面が見えていると「ハルハナが育てているあの木の実」だとわかるようです。記憶力って、ふしぎ~。食欲と連鎖してるのは確実。
おそらく「こないだの」フェイジョアは、いただきもののフェイジョアと思われます。つまり、そちらのほうがおいしいということでしょう。そこの評価はハルハナといっしょなのね……。美人鉢実生フェイジョアを出したら「うまい!」と言うのでしょうか、言うんでしょうね。
実生フェイジョアの木に下げていた「水やり・肥料やり禁止」札を、この夏外したのですが、小人さんBの記憶力の衰えを鑑みるに、復活させた方がよさそうです。小人さんBは木の剪定が大好きなのでね……。だれか牛乳かジュースか飲むヨーグルトを買ってきて!
巨大鉢実生苗のほうも、追熟中です。4日経っても香りの「か」の字も感じません。包んでいる新聞紙のインクの香りがします。ジェミニより難しそうな予感……。