アイビーの剪定した茎を切って、湯呑みに挿したのは、いつのことだったでしょうか。
2月かな、3月かな? いや、昨年末だったな。
発根確認後、第一弾の苔玉はまったく同じ道具で春先に作って、いびつな形にできあがりました。形はひどいですが、おかげさまで生育は順調です。屋根のないハウス内で、ときどき自然のシャワーを浴びて、すっかり放置されていますがのびのび元気に育っています。
「すっかり放置されていますが」というか、「すっかり放置されている『ので』」のびのびしている気もします。以前、鉢植えのアイビーを室内で育てていたときは、思いっきり調子が悪くなってしまいました。クモは出るわ枯れる枝が続出だわで、ネット情報と違って難しい植物だと思ったものです。で、風通しが悪いのかも、土の栄養が足りないのかも、と考えて植え替えなおしてハウスに移してからは、鉢植えも順調です。伸びすぎた枝が、今回の苔玉の材料になりました。鉢植えはときどき少量の固形肥料を置いて、晴れ続きのときに思い出したように水をやる以外は放置しています。目の高さでもないし、修理の進んでいないハウス内には、もはやアイビーだけしかない状況なので、「そういえばあったな」という具合です。それがいいみたいです。おそらく、室内に置いていたときの不調は、過湿が原因だったのでしょうね。
このたび、重い腰を上げて、2つ目の苔玉を作りました。関東内陸部は毎年べらぼうに暑いので、室内か軒下に吊るしたくなったからです。
ハウスに放置していた苔ボールの1つををほぐしてゴミを取り除き、タコ糸とハサミを用意して、さくっと作りました。
苔玉は、土と自然由来の布とテグスを使う方法もあるそうですが、わたしはシンプルに、苔とタコ糸だけです。アイビーは生命力が強い部類の植物らしいので、剪定後にその辺に茎をポイポイするわけにもいかないし、「もったいない」が発動してあちこちに増えても困っちゃうので、これがいいと思ってこうしています。
写真がピンボケ気味ですが、個人的には、苔玉がちゃんとまるっぽく見えてるので、満足です。初挑戦の苔玉は、玉というか、なんともいえぬ多角形になりました。「置ける」と言えば伝わるでしょうか。玉を目指して作ったはずなのに、置けるんです。
今回できた苔玉も、こだわるなら、ぴょこぴょこ出ている苔を切るのですが、知ってます? 園芸ばさみと文具ばさみっていうのがあるんですよ。わたしが今回持ち出したのは、文具ばさみだけなんですね。
苔と、ヒマと、それなりの技術か忍耐力と、栄養がたいしていらない植物があれば、簡単に苔玉は作れるんですね。おしゃれだし、満足度は高いです。今度やるときはアイビーの挿し芽をたくさん用意して挑戦しようと思います。今回も前回も2本ずつなので、ちょっとさみしい気がします。数年前に買ってきたアイビーのポット苗は、苗がたくさん植わってたし、ボリュームも大事ですよね。