花実みっけ

だいすきフェイジョア!

フェイジョアの挿し木に挑戦(命令が下った)

その日の夕暮れ時も後半、ハルハナは、美人鉢フェイジョアと巨大鉢フェイジョアの枝を、むぐむぐぐいぐいして縛っていました。動機は、

もっと美人に!

隣のツル植物と絡まる回数を、ちょっとでも減らしたい!

あたりです。美人鉢はともかく、巨大鉢に絡まる蔓を外すのも、蔓を切るのもだいぶ面倒くさいので、そちらの方が本気でした。しかも難易度が高いのなんの。

そこに小人さんAがやってきて、ハルハナの作業に助言をくれたり手を貸してくれたりしました。で、当然の流れとして、

ジェミニはどうする? しばってみる?」

と聞いてみたわけです。返事はなんともいえないものでしたけど、ハルハナには大収穫がありました。ジェミニを「好きにいじっていい」との言葉をいただいたのです。今度から好きにできます!

わぁい!

 

これまでは、あからさまに邪魔になっている枝を切ることと、これは堂々とできる人工授粉くらいしか、ジェミニのお世話はしませんでした。でも、これからは、もうちょっと枝を整理したりできます。なによりも、「やっていいのかなあ」という迷いを持つ必要がないのです。すばらしい!

 

ふたりでジェミニの前に移動し、とりあえず購入者である小人さんAの、ジェミニの不満を聞きました。どうやら、北側の枝がさみしいのが不満らしいです。へーーーー。「太めの枝を切ったら新しいのが出てくると思うんだけどな……」とおっしゃいますが、ハルハナには何も言えません。切りたきゃ切れば? やってみるしかないし。

 

で、小人さんA、ついにそれを発見。折れかけて垂れ下がっている枝です。ハルハナは数時間早く気づいて、放置していました。

「これを挿し木しとけ」

と、枝を力づくで手折った小人さんAがハルハナに言いました。小人さんAは春にジェミニを8本だか10本だか挿し木して、生き残っているのは「1本」ということになっています。ハルハナは、「葉っぱカッサカサだからダメなのでは……」と思っていますが、小人さんAは「生きてる」と思ってるので、「1本」です。もしかしたら根が出ているかもしれないしね! ともかく、やり方が違うであろうハルハナに振ってきたわけですね。

 

水を入れた容器の中で枝を切って、小人さんAが「これを使え」と出してきた、おそらくは種蒔き用培養土にぷすっと差しました。こんな感じ。

下の方の葉は、半分に切ってあります。乾燥が大敵らしいので、マイタケパックで簡易温室(?)にしました。乾燥が大敵で、毎日葉水をするといいらしいので、室内に置いているアイビー(ヘデラ)と同じ部屋に置きました。アイビーに葉水をして、フェイジョアにも葉水をする。プランは完璧です。

アイビーは室内照明の明かりを気にせずそのまま置いていますが、フェイジョアはどうなのかしらと思い、新聞紙をテキトーに折って、明りを遮断する仕組みを作りました。新聞紙4枚重ねで照明にかざすと、照明の光を感じますが、6枚だとあらかた遮断できるようだったので、6枚重ねです。この新聞には、保温効果もちょっと期待しています。月別の平均気温を確認したら、11月の最高気温の平均が、フェイジョアの挿し木にむいているとされる6月の最低気温の平均だからです。明け方の冷えを、少しでいいから、緩和したい。

 

さて、予想される敵に「カビ」があります。予防したいですね。

マイタケパックは独特の形状をしており、密封状態にはなりません。隙間ができます。その隙間だけでもどうにかなるかな? という気もしないでもありませんが、黒ポットの縁より下に隙間があるので、あんまり効果的じゃない気もします。マイタケパックの底か側面に穴をあけるか、底に近い側面に穴をあけるか……迷っています。だからまだ作業前なのです。

 

暖気は逃さず、蒸散する水は適度に逃がしたい……どうするのが一番良いんだろうか……。難しい問題です。

 

 

蓋をして、毎朝葉水をして数日。

真っ昼間に見たら、葉に白っぽい粉が付き、マイタケパックには水滴がくっついていました。粉はもしかしたら水道水のアレかもしれない。同じ水をやっているアイビーのほうは、緑色の葉が美しい。……カビかなっ!

カビだったらイヤなので、マイタケパックに穴をあけました。辺の短いほうに水滴が集中していたので、水分を逃がすのはそこからだなと結論し、隅っこに合計8か所、キリで穴をあけました。穴は対角線上になるので、適当に空気が入れ替わるハズ…………。

 

 

ところで、挿し木をしたあとに調べたところによると、フェイジョアの挿し木の成功率を上げるには、ちゃんと「木」になっている「今年伸びた枝部分」がいいそうです。そうなの? 緑色のやわらかいところを土に差しちゃったよ、と思ったことを書き添えておきます。

知ったときは意外に思いましたが、剥けた親指の腹の皮膚が再生しつつあるのを見て、「なるべく指の腹を使わないようにしている今の段階(=緑色の柔らかいフェイジョアの枝)で、この大量の紙が何枚あるか、めくって数えといてと言われる状態(=根っこ出せ!)は、ブラックな環境だと言える」と感じました。まだ守ってあげなくちゃ。ちゃんとそれなりに厚くなった皮膚のほうが余力がある気がする……気がするだけですけど。

 

数日後。

またも折れてぶら下がっている枝を発見! これは茶色く「木」になっている部分での挿し木に挑戦せよということだな! と解釈し、一人でこっそりとやりました。

1日目。吸水。

2日目。挿し木。

前回より小さい黒ポットに鹿沼土を入れました。わかりにくいですが4本あります。

他の条件は、前回のと同じです。

 

どうなることやら。