花実みっけ

だいすきフェイジョア!

苦節ウン年、ナスの漬物

ナスの漬物、お好きですか?

ハルハナはけっこう好きです。

小人さんBの連れ合い亡き後、2年くらいは彼の人の買い置きのなす漬の素で作っていました。せっせと作って食べて使い終わったあと、購入しようと思ったら、その製品が結構いいお値段がするんですよ。ナスの季節中買っていたら、3000円分以上にはなるんじゃないかと思いました。

「手作り漬物に数千円! 出せない!」と思ったハルハナと家族は相談の上、ためしに、焼きミョウバンを買いました。焼きミョウバンは100円少々だったと思います。

その焼きミョウバンを使ってこの数年、ナスの漬物を作っています。もしかしたら7年目にして、ようやく「おいしいナスの漬物」のコツをつかんだので、ブログに書くことにしました。

 

うちで使っているナスは、長ナスのことが多いです。育て担当が育てたナスから、おいしそうなものを選んでいます。ツヤがあって、品種のわりに小ぶりなのが、わたしのお気に入りです。品種のポテンシャルがサイズに表れているナスだと、イマイチだと思うことが多くて…。

材料と量は焼きミョウバンの袋に書いてある通りで大丈夫。問題ない。問題は「別途」用意する、ナスの色落ち防止に塗り付ける焼きミョウバンと塩の量です。

これがむずかしくて、最初の3年ほどは「色落ちさせないために焼きミョウバンと塩をいっぱい塗らなくちゃ」と、やっきになっていました。そうすると、作った翌日のナスの漬物はとてもいい色でいい塩加減でしたが、2日目からはしょっぱくてしょっぱくて塩辛くて、どうにもダメでした。洗ってもしょっぱい!

この3年ほどは「やっぱり数千円だしておいしいのをたべるほうがいいのでは?」と迷ったものでした。

 

徐々に量を減らした結果、適量はどうやら、焼きミョウバンは、「焼きミョウバンの袋に書いてある量」と同じくらい、塩はナス300gに対して2~3つまみくらいです(いつもスプーンで適当にすくってるけど目見当ではこのくらいだと思う。小さじ半分くらいだと思う)。

味のためには、たくさんは、いらないのです。

焼きミョウバンと塩をボウルに入れておいて、それを塗りたくると良いです。足りないと思っても追加するのは言語道断。その手についてるのと、先につけたナスとまだのナスとをこすり合わせてどうにかしましょう。

ここまでは、2023年までに見つけました。

そして今年の発明を発表します。

つけ汁に浸す前に、キッチンペーパーでナスの表面をそっと拭きます。拭いておくと、3日目でも軽く洗うだけで、まともに食べることができます。ただし、見た目の色は「塩たっぷりナス」にはだいぶ劣ります。ここは花より団子と行きましょう。

人は飽きちゃう生き物なので、1日目のナスの漬物よりも、2日目、3日目においしいほうが、箸がすすむんですよ……。どんどんしょっぱくなるナスの漬物は、どんどん食べてもらえなくなってしまい、4日目、5日目に突入するのですよ……。悪くなってないか不安になっちゃうので、5日目は遠慮したいです。つけ汁の色がね、青から茶になるからね。

今年は小人さんAが「このナスはうちで漬けたのか?」と聞いてたり、2023年までは「このくらいの量なら食べきるかな?」と思って切っていた少量でさえ残していたのが完食するようになりました。

つまり、大成功 です!

 

ある程度で塩辛さが止まることの何が大事かって、「誰が切っても大丈夫」という安心感を得ることができるんです。

小人さんBの連れ合いが漬けてくれていたころも、わたしが既製品を使っていたころも焼きミョウバンで挑戦していた過去数年も、3日目になると「どのくらい洗えばいいか」問題が食卓の話題になりました。つまり、ほとんどの場合で、しょっぱかったんですね。それで次の日に洗いすぎると「味気ない」と言われるし、難しい問題でした。

でも、今年の具合でしたら、もしハルハナがだれかに「切って」とお願いすることになったとしても、「取り出して、表面をちょっと水で流してから切って」といえばよいのです。「1日目はそのまま、2日目はちょっと洗う、3日目はよく洗って絞って水を含ませる、4日目はとってもよく洗ってぎゅぎゅっとしぼって適当に水で復活させる」などという段階を説明する必要がないんです。ハルハナ以外の人間からしたら、一日ごとに出し方が変わる漬物なんて、ゴミ箱行きに決まってるじゃないですか。その恐れがなくなったのはすばらしいことです。

 

今年はそろそろナスのシーズンが終わります。

2025年にも、おいしいナスの漬物が食べられますように!