食用菊を食べ始めて約5年。
これまで、ハルハナが摘んでいましたが、今冬、ついに小人さんBが摘んだ菊が食卓に並びました!
以前にも、よそのおうちの庭の菊がやってきて、「こんな小さい菊の面倒見るのマジほんとメンドクサ」と家族がガクごと茹でて出したこともありました。あれはもう、激マズでした。ガクが苦いのなんのって。
「こんなちっさい菊」の内容(?)ですが、自家製菊が、親指と中指で作った円だとしたら、よそのおうちの菊は、握った拳の小指がつくる円です。ガクの大きさと、ガクから出ている花びらのサイズが、1:1。実際のサイズがどうのより、慣れと手間あるいは数の問題と考えていただければ幸いです。
それで、小人さんBの摘んだ菊の話ですよ!
ハルハナの家の食用菊は、黄色い花です。咲き始めはサガギク的に細い花びらが出ますが、だんだん開いてきて、ジニアみたいな舌状花的様相を呈します。
ハルハナ的には、菊の花びらがジニアのように開いて、しかも白くなり始めたら、それは食べごろではありません。この前日に、わたしが、「わたしが思うおいしい菊」をほぼすべて摘んでいましたし(冒頭の写真参照)、つぼみもほとんどないしで、小人さんBの摘んだ菊はハルハナのお眼鏡にかなわなかった菊なんです。
それを、摘んだ、ということは!
おいしくないんです。
食わんでもわかる、何年か前に「いつ頃までがおいしい菊か」を実験して、霜が降り始めたら菊はおいしくないと結論した。
のらりくらりとかわしていましたが、それでもなお食ってみろ食ってみろというので、3口ほどいただきました。
わたし、なんて優しいんでしょう!
どうだ? うまいだろ? というので、
「ウーーーーーン……」(ほかのおかずでいっぱいの口にいれたので、さっぱりわからなかった。これはわたしのミス。)
「……」
「わたし、若いのが好き」
と言っておきました。
黄色いはずの花びらがせんべいのように茶色いのはどうしてだとか、皿の底にたまる茶色い液体はなんだとか、皿の底にたまる茶色い液体の量のわりに味がしないのはなぜだとか、いろいろ言いたいことはありましたが、「わたし、若いのが好き」しか言いませんでした。わたし、なんてやさしいんでしょう!
料理をする人の特権は、家族の好みに合わせつつ、自分の好みの大枠は外さない食事が(ほぼ)約束されていることです。
トマト嫌いなハルハナだって、サラダや冷やし中華にトマトを出す気遣いはあります。自分のお皿には入れないで、家族のお皿にはちょこちょこゴロゴロ入れます。ただし、おいしいかどうかの見極めができないのと、どうやらハルハナが無意識に「おいしそうなトマト」と思っているトマトはまだおいしくないトマトらしいですがトマトシーズンにはそれを忘れちゃうので、おいしくないトマトがちょこちょこゴロゴロします。
菊は、小人さんBの味付けがなんだったのか、よくわかりません。水気を絞れてないのと、えぐみ付き苦味の印象が強くて……。醤油オンリーではなかったですね。
ちなみにハルハナの好きな食べ方は、三杯酢和えです。
前日にも菊を食卓に出したのに、「滅多に食えないんだぞ」と言わんばかりに勧められたのがおもしろくなかったので、ブログのネタにしました。